2016-04

映画『バンクシー ダズ ニューヨーク』 - 2016.04.22 Fri

20160422バンクシーNY 

映画『バンクシー ダズ ニューヨーク』を観てきました。
(原題”BANKSY DOES NEWYORK”)

世界中に多くのファンを持つも、謎に包まれたままの
グラフィティーアーティスト、バンクシー。
そのバンクシーがニューヨークの街中を舞台に1カ月、
毎日1点の作品を発表するという「個展」を開催し、
それに熱狂する人々の様子を追ったドキュメンタリーです。
そのアートはどこにあるのかは明かされません。
毎日インターネット上にアートの写真や動画が投稿されるのを頼りに、
人々は宝探しのようにニューヨークの町中を、
バンクシーアートをひと目見ようと駆け回ります。

バンクシーハンターと呼ばれる純粋なファンから、
アートを使って金もうけしようとする人々、
不法落書きだとして取り締まろうとする警察、
興奮するテレビリポーター、
あんなのアートじゃないと切り捨てる芸術記者などなど。
出てくる人出てくる人、本当に脚本無しですか?ってくらいキャラが立ってる。
昨年見たドキュメンタリー『美術館を手玉に取った男』の時も同じような感想を
抱いたのですが、これは映画のなせる業なのか、それとも…アメリカ人だから?

中でも印象に残ったのは、
バンクシーの作品と明かされないまま路上販売されたスプレーアート。
1日で売れたのは数枚だけ。売り上げはたしか60ドルくらいだったかと。
オークションにかければ桁が3つも4つも変わってくるほど、
市場価値のある作品たちが「バンクシー」の名前を伏せただけで、
ほとんどの人に見向きもされない、この事実。
バンクシーはこの路上販売の様子を録画して、
翌日に発表するのです。
人々の反応そのものが、「作品」なのですね。

普段私がアートに触れるのは、主に美術館。
もうすでに誰かが「これは価値あるものですよ~」と
お墨付きを与えた作品ばかりです。
だからどんなにチンプンカンプンなアートでも、
きっと意味あるはずと真剣に見ちゃったりするわけですよ。
それが路上で売られていたら、真剣に向き合う自信、全然無い。

アートって何?表現活動の金銭的価値って何?
私たちの思う「これいいね」って本当に自分の価値観?

心の隅にあるもやっとした感情を掘り起こしてくれる、
大興奮の映画でした。

ネームの描き方あれこれ - 2016.04.15 Fri

20160415ネーム120160415ネーム2


あこがれの漫画家・多田由美先生がブログにて、ネームを紙に描かない
「脳内ネーム」について書かれていて、たいへん興味深く拝見しました。
こちら

多田先生の漫画はいわゆる「起承転結めでたしめでたし」ではなく、
長い映画の1シーンを切り取ったような、
それでいてしっかりとした読み応えとまとまりがあって、
私はこういう種類の漫画を勝手に「大人の漫画」と呼んでいます。
杉浦日向子先生も、大人の漫画を描かれていました。

実は、私も独立した「ネーム」は描きません。
一度ネームとして絵を描いてしまうと、次に下絵に入るときはその絵を
描き写すことになり、絵の鮮度が落ちるように感じて、
ネームを描くのをやめました。
(何度も描くことで磨かれることもあると思うので、
ここらへんは、人によりますね。)

とはいえ、多田先生のように完璧に構図やコマ割を脳内では
決められないので、下絵用紙に「あたり」で絵とセリフを入れていきます。
このあたりが、そのままネームの役割をはたしていて、
商業漫画の場合は、これを編集さんに見てもらいます。

ここで一工夫。
あくまで「あたり」ですから、
その上から下絵を描く時にじゃまにならない線が必要です。
なので、はっきり読み取れないと困る台詞部分は、黒芯で書きますが、
絵の部分は青芯や緑芯で描いて、編集さんに送るときは色調補正して、
見やすいようにしています。
上の画像、左があたり(ネーム)で右が完成品。
あたりの上から下絵を描くので、人物の位置や構図は、
ほとんどそのままです。

多田先生の脳内ネームだと、どの時点で編集さんチェックが入るのだろう…。
「うーんちょっと〇〇が弱いんだよねー、読者は◇◇が読みたいんだから、
もっと□□な感じにして下さい」とか言われて、あれこれ弄り回すことなんて、
無さそう。

以前テレビで超大物漫画家さんが、
ネームは字だけで絵は入れない、
と語っているのを見たことがあります。
編集さんとの信頼関係がしっかりしているので、
絵を入れなくても大丈夫なんだとか。それもすごい。

私はまだまだ「このやり方が一番!」と胸を張れる域には達してませんが、
自分で自分のやり方を信じて作品を生み出すことも、
大事なんだな…と、多田先生のブログを読み感じたのでした。



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プロフィール

アユ・ヤマネ

Author:アユ・ヤマネ
漫画を描いております。
J.GARDENとCOMITIAに
定期的に参加しています。
ごくたまに商業でも。

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